コンプライアンス研修でバイトテロは防げるか

コンプライアンス
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

飲食店や小売店の従業員が過度な悪ふざけをする様子をSNSに投稿し、ネットを介して世界中に拡散され炎上するバイトテロが増加している。

店舗や運営元の企業に対して批判が殺到し、営業停止や倒産に追い込まれるケースも少なくない。

このページでは、経営リスクとなっているバイトテロを防ぐためのコンプライアンス研修についてまとめている。
人事担当者やマネージャー、店舗管理者、研修担当者はぜひ参考にしてほしい。

バイトテロが起こる背景

バイトテロが起こってしまう背景に、低賃金や長時間労働など、労働環境の問題が指摘されている。
しかし、それだけであれば、だいぶ以前からあったことだ。

最近になりバイトテロが増えた原因は、インターネットの発達にある。
そもそも、こういった悪ふざけをする人は以前からかなりいたはずだ。
それがインターネットの発達により、情報が広まり、共有されやすくなったことで、目立つようになったのだ。

インターネットで気軽に情報発信でき、その情報が一瞬で世界中に広がるリスクについて、全従業員が改めて認識しなければならない時代になっている。

バイトテロを防ぐためのコンプライアンス

コンプライアンスとは、「法令遵守」「企業倫理」のことだ。

ある調査によると、50%以上の社員が「コンプライアンス」という言葉に対して「めんどくさそう」といった考えを抱いているらしい。

コンプライアンスが徹底されていれば、バイトテロが発生するリスクは大きく軽減される。

まずはコンプライアンスを正しく理解し、コンプライアンスが会社を守るためだけものではなく、自分の身を守るためのものでもある、ということを知ってほしい。

コンプライアンスがなぜ重要なのか

法令違反をしたら、何らかの処分を受けるのは当然のことだ。

違反した本人は、降格や減給などの罰則を受けるだろう。
また、今まで築いてきた信用も一気に失うことになるかもしれない。

それでは、違反者が出た企業はどうだろうか。

重大な違反が発覚した際には、企業に対して行政処分が下される場合もある。
その結果、企業は社会からの信頼を失い、事業の継続が困難になり、最悪の場合、経営破綻にまで追い込まれてしまう。

もし自社がそうなったら・・・と考えると、コンプライアンスの重要性が身に染みてわかるはずだ。

コンプライアンス研修は全従業員に必要

コンプライアンスが極めて重要であるという認識は、全従業員が共通して持たなければならない。

最近はアルバイトによる悪ふざけ動画がクローズアップされているが、社員の不正に関するニュースは以前から多くある。

例えば、実際よりも少ない売上を計上してその差額を個人的に得ていたり、商品の成分や食品の賞味期限を偽装したり、産業廃棄物を不法投棄するなど、今も昔も社員による不祥事のニュースを耳にすることは多いだろう。

だからこそ、アルバイトだけでなく、社員も含めた全従業員に対して、コンプライアンスに関する研修を行っておきたい。 

コンプライアンス研修で押さえておきたい内容

コンプライアンス研修では、まず不正を未然に防ぐために、コンプライアンスについて正しく理解するところから始める。

さらに、万が一不正が起きてしまった場合、それによる被害を最小限度に抑えるためにどのように対応したらよいか、その正しい方法についても押さえておきたい。

問題発生時には、その解決のためにどのような事を行うべきか、顧客や取引先への説明は誰が担当するのか、業務は続けても問題ないのか、最終的な判断は誰が行うのかなど、適切に判断し、迅速に対応しなければならない。

予め、リスク対応のルールを決めてマニュアルを作成し、全従業員に共有しておくことにより、個人や会社への影響を最小限に抑えることができる。

コンプライアンスを社内に浸透させるには

コンプライアンスを社内に浸透させるためには、指示を出すトップから一番下のアルバイトスタッフまで、全員が同じ認識を持たなくてはならない。

そのためには、社内掲示や定例ミーティングによる告知、コンプライアンス研修による教育、コンプライアンス委員会の設置など、計画的に行っていくことが必要だ。

また、他社の成功事例から学び、自社でもできそうな取り組みを積極的に導入していくことも効果的である。

まとめ

一度失われた信用は、取り戻すのに多くの時間と労力がかかる。

だからこそ、全従業員を対象にコンプライアンス研修を行い、コンプライアンス違反をした場合のリスクを知り、コンプライアンスを正しく理解し、万が一のときの対応策を共有しておくことが必要だ。
 
会社を守るために、そして自分を守るために、コンプライアンスを遵守できる従業員が増えることを願っている。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

このページの続きや関連ページは下記から一覧で確認できます。

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*