売れる販売員を育てるコミュニケーション研修とは?

販売員向けコミュニケーション研修
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

近頃、新人販売員のコミュニケーション能力について悩んでいる研修担当者から相談を受けることが多くなった。

はたして、販売員に必要なコミュニケーション能力とはどのようなものなのだろうか。

このページでは、売れる販売員を育てるためのコミュニケーション研修のポイントについてまとめている。
新人の研修や売上が伸び悩んでいる販売員の指導を任されている担当者は、ぜひ参考にしてほしい。

なぜコミュニケーション研修が必要なのか?

20代から30代の若者の7割が、「コミュニケーションが苦手」だと感じているという統計データがある。
販売員だからといって、それは例外ではない。
メール・SMSによる交流がメインである若者にとって、生の会話が難しいと感じてしまうのも無理はないだろう。

反面、企業が新人に求めるスキルとして、「コミュニケーション能力」は常に上位に挙げられている。

私生活で会話によるコミュニケーションが少なくなっているのであれば、それを補うために研修を実施し、コミュニケーション能力を向上させることが必要だ。

コミュニケーションの基本は「聞くこと」にあり

コミュニケーションが苦手なスタッフは、自分の考えを相手に押し付けたり、相手の必要としない情報を提供するなどして、顧客からの信頼を失ってしまってことが多い。

接客の基本は、7対3で「聞くこと」に比重を置くことだといわれている。

販売員は特に、顧客についてまだ何も知らない入店されるタイミングから接客が始まるため、いきなり「売ろう」とするのではなく、まずは「聞くこと=顧客を知ること」が必要である。
こちらからの情報提供はなるべく我慢して、まずは質問により、相手の考えていることや来店した意図を引き出すことが重要だ。

「聞き上手」な販売員になるためには?

販売員向けコミュニケーション研修では、「聞き上手」になるためのテクニックについて、演習を交えてトレーニングしたい。
代表的なものに、以下のようなテクニックがある。

(1)うなずき

静止して話しを聞くよりも、相手の話しに呼応してうなずくことで好感度は上がる。
また、軽くではなく深くうなずくことで、真剣に聞いているように相手に感じさせることができる。

(2)相槌フレーズ

「ハイ ハイ」という単純な相槌ではなく、「へぇー」「なるほど」「うわぁ」「すごいですね」「ホントですか?」「ステキですね」「大変でしたね」などといった、いわゆる「感嘆詞」を効果的に使うことによって、「あなたの話しを理解しています」という意思表示につながり、相手は安心して話をつづけることができる。

(3)リフレクション

リフレクションとは、「オウム返し」や「バックトラッキング」ともいわれ、相手の言った言葉をくり返しすことで、ちゃんと聞いているということを相手に伝えるテクニックである。

リフレクションを行う上でのポイントは、相手が使った言葉をそのまま使うことだ。

 <良い例>
 相手:「やっぱ、持つべきものは友人だよね」
 あなた:「そうだね、持つべきものは友人だよね」

 <悪い例>
 相手:「やっぱ、持つべきものは友人だよね」
 あなた:「そうだね、友達付き合いは大事だよね」

言いたいことは同じ(あるいは近い)かもしれないが、使っている言葉が違うことにより違和感が生じる。
そのため、相手には、
「ちょっと言いたいことと違うんだよな・・・」
「この人私の話をちゃんと聞いてくれているのかな・・・」
「なんか微妙にこの人とあわないなぁ・・・」
といった否定や拒否などの抵抗感が生まれてしまう。

話し上手なのに売れない販売員によく見受けられるケースである。

「話し上手」な販売員になるためには?

販売員向けコミュニケーション研修では、「話し上手」になるためのテクニックについても、演習を交えてトレーニングしておきたい。
代表的なものに、以下のようなテクニックがある。

(1)理由と結論

相手に意図を伝えるには、論理的に話すことが必要だ。
そのためには、「理由=なぜその商品がお勧めなのか」「結論=だから○○がお勧めである」という、理由と結論をつなげて相手に伝えなければならない。
話しがゴールにたどり着かずに脱線してしまいがちな販売員は、まず結論から先に伝えることを練習すると良い。

(2)褒める

人は、褒められることで警戒心が解けやすくなる。
アパレルの販売員であれば、「その服とてもお似合いですね」「春らしくてとても素敵なお洋服ですね」など、まず相手を褒めた上で「聞くこと」をスタートすると、相手と信頼関係を築きやすくなる。

(3)三択で提案

お店の一押しの商品があったとしても、それをあからさまに強く勧めてしまっては、顧客にとっては「無理やり勧められた」という印象が残ってしまい、いいなと思っていても結局購入に至らないこともある。
販売したい商品がある時は、あえて選びやすいような三択で提案し、顧客に自分で決めさせることで、納得感と満足感を与えると良い。

※三択のポイント
1つは価格の高めのもの、残る2つは似たような価格・デザインのものを用意する。
コントラストが効いて二択までスムーズに絞り込むことができ、後は色やデザインなどの好みの差で決まる。

売れる販売員に必要な「誠実さ」

販売員は、「聞き上手」であることに加えて、当然「話し上手」であることも必要だ。
ただし、アナウンサーのように声も通っていてスラスラ話しているのに、あまり売れないという販売員は沢山いる。

大事なのは、「誠実」であることだ。

誠実に相手の話しを聞き、誠実にこちらから話すことにより、顧客にその商品の価値が伝わり、顧客の納得感を引き出し、顧客の背中を押すことができる。

販売員向けコミュニケーション研修では、「聞くこと」「話すこと」のテクニックだけでなく、そのテクニックを支える「誠実さ」についても指導しておきたい。

まとめ

ここまで、売れる販売員を育てるためのコミュニケーション研修のポイントについてまとめてきた。

コミュニケーション能力は、研修を行うことで大幅に向上させることができる。

効果的な「聞き方」「話し方」のテクニックを習得し、無理なく自然に売ることができる販売員が増えていくことを願っている。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

このページの続きや関連ページは下記から一覧で確認できます。

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*