【Q. 人材開発部門に満足している?】の回答

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

自社の人材開発部門に満足している経営層は残念ながら少ない。

もっと人材開発で成果を出し、会社を成長させたいと思っているのが普通だ。

人材開発部門の満足度調査

少し前だが、2004年にアクセンチュアによって行われた調査がある。ここで次のことが書かれている。

The Rise of the High-Performance Learning Organization
http://www.leadersfirst.com/pdf/High%20Performance%20Learning%20For%20Results.pdf

Accenture research makes this clear: only 17 percent of executives surveyed report that they are "very satisfied" with the performance of their training organizations.

エグゼクティブの中で、自社の人材開発部門の成果に「とても満足している」と回答したのはわずか17%だった

これは昔の話ではなく、最近行われた調査でも似たような結果が出ている。経営層は基本的に自社の人材開発部門に満足していないのだ。

満足していない原因は?

インパクト不足

原因は一言で表される。「インパクトが足りない」だ。企業内学習の成果によって、業績がアップした感がないのだ。

たしかに、教育の成果を数字に表すのはなかなか難しい。数字に表せる単純なものはエグゼクティブからの評価も高い。

例えば、事故を減らすなどというトレーニングであれば、事故の数を測定すればいいし、実際の効果も出やすい。

しかし、例えば女性社員のモチベーションを上げるという目標になると、本当に教育の効果で上がったのかわからない。具体的でなければ具体的でないほど、効果が曖昧になっていく。

実際教育をしたことにより売上が上がったとしても、教育で変わったというのもお証明することはできない。マーケティング部門も営業部門も、指針を決める経営層も常に色々なことを改善しているからだ。

教育の成果に懐疑的になるのはよくわかる。

また、正味な話、まったく効果が上がっていない教育も膨大にあるだろう。

成果の可視化に躍起になる

だから、教育効果の可視化に人材開発部長やCLOが躍起になるのはわかる。

上に載せたアクセンチュアの調査でも、「企業内学習によるビジネスインパクトの測定が教育担当の大きなチャレンジと認識されている」という結果が出ている。

しかし、これらに時間を投下することが良いことかというと、それは違うだろう。

できるかぎり教育効果を測定はするべきだが、それがプライオリティの1位になってしまっているというのは、大きく外している。

人材開発部門が目指すべきゴール

人材開発部が目指すべきゴールは、可視化できるような行動変化を起こしていくことだ

実際にすぐに成果が出ているかはわからないにせよ、行動の変化は目に見える。

もちろんゴールは業績アップではあるのだが、この行動を続けていけば、必ず業績にいいインパクトを与えるという行動は沢山ある。

例えば、製造業やサービス業で「5S」を徹底するように教育したとしよう。実際毎日整理整頓をする習慣が根付いたとする。そうしたら、すぐには業績には出てこないが、必ずいい影響が業績に出てくるだろう。

他にも、

  • 目標を設定して毎月フィードバックする文化ができた
  • 毎月上司が個人面談をして、コミュニケーションを取るようになった
  • 理念に対して朝礼で、毎日誰かが話すようになった
  • エンジニアが日々の勉強や新しい学びを企業の技術ブログにアップするようになった
  • マーケターが参考にすべき広告やCMなどを集めて管理するようになった
  • マネジメント層が本を読むようになり、部下にも勧め出した

などだ。これらの行動変化は、すぐに業績に結びつくかはわからないが、必ず将来的にはいいインパクトを与えるものだろう。

人材開発部が目指すべきひとつのゴールはここだ。

「知識を与えて、業績に貢献する」ではなく、「教育の結果、行動が変化してきっと将来それが芽を出す」と言える状態にすることだ。

こうすれば、人材開発部門の満足度は上がっていく。

人材開発が目指すべきは行動変化

テクニカルではない人材開発でも行動変化が重要だ。

  • 理念について「語れるようになる」
  • モチベーションを上げて「改善の提案が出るようになる」
  • 利益思考になって日々の売上だけではなく経費も書くようになる

などだ。

こういった行動は成果につながっていく"可能性が高い"。

あなたの会社では人材開発のゴールが行動変化になっているだろうか? 確認してみることをオススメする。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*