【社会人の基本】ビジネス文書を作成するための8つのポイント

ビジネス文書
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社会人であれば、用途に応じた適切なビジネス文書を作成するスキルは必須である。
しかし、何をどのように書けばよいのかわからないという新入社員や若手社員は多い。

このページでは、ビジネス文書を作成するための8つのポイントについてまとめている。
ビジネス文書の作成に苦労している人だけでなく、メンターや研修担当者もぜひ参考にしてほしい。

1. ビジネス文書の3要素を知る

ビジネス文書は、「内容・体裁」「構成」「文章」の3要素のバランスを整えて書くと、読みやすくわかりやすい文書となる。

(1)内容・体裁

1つのテーマで文書の内容をまとめるのがポイント。
また、適切なフォーマットを選んで書くことも重要である。

(2)構成

わかりやすく、伝わる順序で書くことがポイント。

(3)文章

正しい日本語を使い、できるだけ短く簡潔に書くことがポイント。
また、否定文・肯定文どちらでも書くことができる場合は、必ず肯定文にしてポジティブな表現を心がけることも大切である。

2. 文書の目的を明記する

ビジネス文書では、読み手にどのように目を通してほしいのかを伝えるために、文書の目的を一番初めに明記しておく必要がある。

(例)競合他社の調査報告書(社内向け)

ビジネス文書A:調査結果をまとめただけ。
ビジネス文書B:「次回の会議で当社のサービスについて議論する際の参考資料としてご一読ください」と冒頭に記した上で、調査結果をまとめたもの。

ビジネス文書Aではどのように調査結果を見れば良いのかわからないが、Bのように目的を明記しておくことで、次の自社のサービス展開のためという視点で報告書に目を通し、考えることができる。

3. 読み手に合わせて書く

ビジネス文書は、読み手の年齢や知識、経験などに合わせて書くと、内容がより伝わりやすくなる。

「このテーマについての知識はどの程度あるか」、「専門用語で伝わるか」、「解説を加えた方が良いか」など、読み手が文書を無理なく読み進め、こちらの意図を汲み取ってもらえるように心がけなければならない。

また、読み手にとって不要な内容は削除し、必要な情報に限定して簡潔に書く必要がある。

4. 結論を適切な場所に書く

ビジネス文章は、通常であれば結論=伝えたいことから書き始めるのが正解である。

特に社内向けの報告書や提案書の場合は、「要するに何が言いたいのか」を先に書くことで読み手に余計な時間を使わせることなく、確実に主旨を伝えることができる。

一方、社外向けの断り状や弁解状では、最初に結論を書くのは避けなければならない。
いきなり結論から始めてしまうと、読み手の反発を招く恐れがあるからだ。

ビジネス文書は、その用途により構成を変える必要がある。

5. 事実と意見を分けて書く

ビジネス文書は、事実の報告だけでなく「意見」が含まれることで、その文書の価値が高まる。

(例)競合他社の調査報告書(社内向け)

ビジネス文書A:調査結果をまとめただけ。
ビジネス文書C:調査結果をまとめた上で、分析結果と意見を記述したもの。

ビジネス文書Aでは調査結果のどこに注目すれば良いのかわからないが、Cのように書き手の意見を記述しておくことで、文書のポイントがわかり目を通しやすくなる。

なお、意見を書く際には、それが意見であることを読み手が認識できるようにしておかなければならない。
そのためには、文書の最後に「所感」「所見」のような項目を設けると良い。

6. 適切なフォントを使う

ビジネス文書は、適切なフォントを使うことでより見やすくすることができる。

フォントには大きく分けると2つの種類がある。
・ゴシック体(視認性に優れており、見出しや強調箇所に使用)
・明朝体(可読性に優れており、本文に使用)

また、「ゴシック体とArial」、「明朝体とCentury」など、相性の良い和文フォントと英文フォントを組み合わせるのも、見やすい文書作成のポイントである。

7. 図表を活用する

図表は、「図解」「表」「グラフ」の3つに大きくわけることができる。
その中でも特に「グラフ」がビジネス文章では有効だ。

グラフには以下のような種類がある。
・円グラフ(構成要素の比率を表現したい時に使用)
・棒グラフ(大きさ・量の比較をしたい時に使用)
・折れ線グラフ(数量の推移を表現したい時に使用)

それぞれの特徴を把握し、適切なグラフを使ってビジネス文書を作成しよう。

8. 最適なフォーマットで作成する

ビジネス文書には様々なフォーマットがあり、目的に応じて最適なフォーマットで作成しなければならない。

社内向けのビジネス文書

伝達が主目的である社内文書では、儀礼的なものを排除して簡潔にまとめる必要がある。

■通知書のポイント

・タイトルで通知内容がわかるようにする。
・日時を明記して終了時間を知らせておく。

■報告書のポイント

・目的を冒頭に記す。
・結論から記述する。
・結論はできるだけ客観的に書く。
・報告対象について具体的に書く。
・価値の高い情報から記述する。
・事後速やかに提出する。

社外向けのビジネス文書

社外文書では、相手に敬意を表していることが伝わらなくてはならないため、形式を尊重して丁寧な表現を用いる必要がある。

■講演依頼書のポイント

・依頼の目的、内容、日時、場所、謝礼、交通費など、必要事項を漏れなく記述する。
・なぜ今回依頼したのかの理由を明記する。
・講演内容について具体的に記す。

■御礼状のポイント

・敬語や慣用句を使い、感謝の気持ちを伝える。
・今後の親交にも触れて、心からの感謝を伝える。
・過剰な表現にならないように注意。
・タイミング良く、遅れないように出す。

■謝罪文のポイント

・タイトルに必ずお詫びの一言を入れる。
・言い訳せず、非を認めて素直に謝罪する。
・相手が被ったであろう損失に配慮する。
・まず相手の問題解決に努めることが最優先。
・すぐに対応したことを伝えて少しでも相手に安心感を与える。
・今後のこちら側の対応を記述する。
・今後も付き合いを継続してもらえるようお願いする。

■交渉状のポイント

・やむを得ない事情を、誠意を持って説明する。
・要求は明確に提示する。
・相手を説得しなければならないが、あくまでも謙虚な態度で相手の承諾を求める。

まとめ

ここまで、ビジネス文書を作成するための8つのポイントについてまとめてきた。

わかりやすいビジネス文書を作成するのは、ビジネスパーソンとして大事な基本スキルだ。

ビジネス文書の作成や指導に、ぜひこのページを参考してもらえればと思う。

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