コールセンターを安定して運営していくためには、中心となっているSV(スーパーバイザー)のマネジメントスキルを高めていく必要がある。
このページでは、コールセンターのSVに必要なマネジメントスキルと、SV向けマネジメント研修で押さえておきたい内容についてまとめている。
SVを指導する研修担当者や管理職だけでなく、現役のSVや、部下を抱えるマネージャーにも役立ててほしい。
Contents
SV向けマネジメント研修がなぜ必要か?
コールセンターは、顧客対応を一手に担っているという意味で、企業の生命線となる極めて重要な部門だ。
そのコールセンターを円滑に運営し、中心となって管理しているのが「SV(スーパーバイザー)」である。
SVは、多くのスタッフを管理するヒューマン・リソース・マネジメントや、オペレーターのスキルを最大限に発揮するためのパフォーマンスマネジメント、サービスの品質を保つクオリティマネジメントなどを行っている。
SVに必要とされるマネジメントスキルは多岐に渡るため、SV向けマネジメント研修で基礎から体系的に効率よく学ばせたい。
SVに必要な「人に関するマネジメント」スキル
ヒューマン・リソース・マネジメントとは、円滑にコールセンターを運営していくためにオペレーターをどのように配置するかなど、人的資源を管理するためのマネジメント手法である。
また、パフォーマンスマネジメントとは、オペレーターの能力を高め、最大限のパフォーマンスを発揮させるためのマネジメント手法である。
これらの「人に関するマネジメント」をしていくためには、以下のようなスキルが必要とされる。
SV(スーパーバイザー)向けマネジメント研修で押さえておきたいポイントである。
コーチング
コーチングとは、良い点や改善すべき点を具体的に個別フィードバックすることにより、オペレーターの成長を促していく方法である。
コーチングは、通常1対1で行うため、オペレーターとのコミュニケーションが促進され、モチベーションやストレスの管理でも大きな効果を発揮することが多い。
コーチングを行うために、SV(スーパーバイザー)には、オペレーターごとの目標や改善点を的確に伝えられるコミュニケーション能力が求められる。
エンパワーメント
エンパワーメントとは「権限委譲」のことで、オペレーターに決定権を持たせて、自主性や自律性を向上させることである。
エンパワーメントを行うために、SV(スーパーバイザー)には、オペレーターの能力に合わせた業務設定を行うことや、行き過ぎた行動を制御することといった管理能力が求められる。
モチベーション・マネジメント
モチベーション・マネジメントとは、文字通り、オペレーター一人ひとりのモチベーションを高めていくことである。
モチベーションとは、「物事を行うための動機となるもの」だ。
モチベーション・マネジメントを行うために、SV(スーパーバイザー)には、オペレーターの仕事に対するモチベーションをもたらす「動機付け」ができる指導力が求められる。
■内発的動機付けと外発的動機付け
モチベーションをもたらす「動機付け」は、内発的動機付けと外発的動機付けに分けられる。
<外発的動機付け>
インセンティブや表彰、社内イベントなど、外側からの刺激によって仕事へのモチベーションを高める動機付け。
一時的な効果はあるが長時間継続しない傾向がある。
<内発的動機付け>
自分の仕事に「喜び」や「やりがい」を見出すなど、自身の心の中から満足感を得て、仕事へのモチベーションを高める動機付け。
得られる満足感により、質の高い行動が長く続く傾向がある。
モチベーションをもたらす動機付けには個人差があるため、オペレーター一人ひとりの価値観や考え方を把握し、効果的な指導を行っていくことが必要である。
ストレス・マネジメント
ストレス・マネジメントとは、文字通り、オペレーター一人ひとりのストレスを把握し、適切なケアをしていくことである。
オペレーターのストレスの原因として、顧客対応、過重労働、人間関係、知識不足などがよく挙げられる。
特に、コールセンターの顧客対応は、非対面のコミュニケーションが中心となるため、相手の様子が分からずストレスを感じやすい。
ストレス・マネジメントを行うために、SV(スーパーバイザー)には、オペレーターの抱えているストレスについて正確に把握できる観察力と、適切な対応ができる支援能力が求められる。
■SV自身のストレス・マネジメントも必要
SV(スーパーバイザー)は、管理部門とオペレーターとの間で板挟みとなり、ストレスを抱え込んでしまうことが多い。
SV自身がストレスを感じた場合に相談できる社内体制を構築しておくことも重要である。
SVに必要な「指標管理」スキル
指標管理とは、様々なデータを収集・分析して現状を把握し、業務改善していくマネジメント手法である。
SV(スーパーバイザー)は、サービスの指標を表す「平均応答速度」「納期率」「放棄呼率」、効率性の指標を表す「稼働率」「占有率」「CPC(コスト・パー・コール)」などのデータを使い、コールセンターの問題を見つけていく。
SV向けマネジメント研修では、人に関するマネジメントスキルだけでなく、指標管理のためのデータの見方や分析方法についてもトレーニングしておきたい。
まとめ
多くのオペレータを管理しながらコールセンターを運営するSV(スーパーバイザー)には、様々なマネジメントスキルが必要とされる。
このページを参考に、ポイントを押さえたSV向けマネジメント研修を実施し、SVのスキルアップとコールセンターの改善を実現してほしい。
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