個人のモチベーション次第で、仕事の成果やパフォーマンスは大きく変わってしまう。
個人の能力を急に伸ばすのは難しいが、モチベーションはポイントさえ押さえればすぐに向上させることが可能だ。
このページでは、若手社員向けモチベーション向上研修で学ばせたい内容についてまとめている。
これから研修の実施を考えている研修担当者や、部下のモチベーション管理に悩んでいるマネージャーは、ぜひ参考にしてほしい。
Contents
捉え方を変えてモチベーションを上げる
モチベーションとは、「やる気」や「やる気を起こさせる要因」のことだ。
反対に「やる気をなくすこと」や「やる気をなくす要因」のことをデモチベーションという。
例えば、仕事内容・待遇条件・顧客の対応・職場の人間関係など、様々なものがモチベーションやデモチベーションとなるが、いずれも自分自身の捉え方・受け止め方によってどちらになるかは変わってくる。
同じ仕事内容でも、「この仕事は単純作業でつまらない」と捉えるのか、「この仕事は工夫できて面白い」と捉えるのかで、モチベーションにもデモチベーションにも変わる。
モチベーション向上研修では、物事の前向きな捉え方の大切さについて伝えたい。
内発的動機と外発的動機を自ら使いこなす
モチベーションに繋がる要因は、「内発的動機」と「外発的動機」に分けることができる。
内発的動機は、自分の内にある興味・自己実現感・意味充足感・成長期待感などが活性化することでモチベーションに繋がるものだ。
外発的動機は、報奨金(給与・ボーナス)や賞賛の言葉、上司からの圧力などの外的刺激によりモチベーションに繋がるものである。
外的刺激による「外発的動機」を受けて行動し、その実現で得た成長感による「内発的動機」で次の行動へのモチベーションを高めていく、というように、それぞれの動機を自らうまく使いこなせるようになりたい。
モチベーションの量と質から自己理解を深める
自らのモチベーションを向上させるためには、モチベーションを「量」と「質」に分けて、自己理解していくことが必要だ。
モチベーションの「量」
自身の「モチベーションが上がる時・下がる時」について考えてみる。
(例)営業職5年目の場合
モチベーションが上がった時:徐々に成績が上がり、先輩を抜いてマネージャーに昇進した。
モチベーションが下がった時:苦手な商品の担当になり、なかなか売上が上がらず気分が落ちていった。
(例)事務職3年目の場合
モチベーションが上がった時:入社後1年間は毎日できることが増えていって楽しかった。
モチベーションが下がった時:2年目に嫌いな先輩が人事異動で自分の上司になった。
このようなモチベーションが変化したタイミングと、その時のモチベーションの量をグラフ化してみることで、自身の感じ方や考え方について理解を深めることができ、モチベーションをコントロールできるようになる。
モチベーションの「質」
これがあるから頑張れるという、自身の「モチベーションの素」になっているものについて考えてみる。
例えば、「新しい企画の採用」「営業目標の達成」「新しい職務の任命」などのような仕事面だけでなく、「家族との旅行」「ペットとの触れ合い」「趣味」などといったプライベートに関することも挙げてみよう。
挙げたものをリスト化し、その中で特に大きくモチベーションが上がったもの2つに丸をつける。
その丸をつけたものが、自身の「モチベーションの素」だ。
また、同様にモチベーションを下げた要因=「デモチベーションの素」を知ることで、モチベーションを下げないようにすることも重要だ。
デモチベーションの素についても同様にリスト化し、合わせて自己理解しておきたい。
目標を自分で決めて取り組む
モチベーションを向上し、その状態を維持し続けるためには、目標が不可欠である。
目標は会社から与えられるものよりも、自分で決めたものの方がモチベーションが向上しやすい。
モチベーション向上研修では、最終目標を設定させるだけでなく、それを実現するために「新しいスキルを身につける」「効果的なアプローチを考えて実行する」など、自ら主体的に動けるような行動目標についても設定させたい。
まとめ
ここまで、モチベーション向上研修で若手社員に学ばせたい内容についてまとめてきた。
このページを参考にして研修を実施し、一人でも多くの若手社員がモチベーションを上げて前向きに仕事に取り組めるようになることを願っている。