プレゼンテーションは仕事をする上で欠かせないものだが、「プレゼンテーションが苦手」という人は多い。
このページでは、プレゼンテーションで重要な3つの「P」と、プレゼンテーションテクニックの基本についてまとめている。
プレゼンテーション研修の実施を考えている人事担当者だけでなく、プレゼンテーション能力を高めたい人も参考にしてほしい。
Contents
プレゼンテーションの目的
プレゼンテーションの目的は、「自分の思いを相手に伝えること」である。
その自分の思いを相手に伝えるスキルのことを、「プレゼンテーション能力」と言う。
どうすれば、プレゼンテーション能力を高め、効果的なプレゼンテーションができるようになるのだろうか。
プレゼンテーションで重要な3つの「P」
プレゼンテーションには、ポイントとなる重要な3つの「P」があると言われている。
(1) プログラム(Program)
(2) プレゼンスキル(Presen-skill)
(3) パーソナリティ(Personality)
特に、(1)プログラムと(2)プレゼンスキルについては、比較的安易に身につけられ、プレゼンテーション能力の向上に結び付きやすいと言われている。
(1)プログラムについて
プレゼンテーションは、一般的に以下のようなプログラム(流れ)で進められる。
1. あいさつ
2. 自己紹介
3. スケジュールの進め方
4. 序論
5. 本論
6. 結論
プレゼンテーションは、本論に入る前に印象が決まることが多い。
初めの「つかみ」で相手を引き付けるために、まずこのプレゼンテーションで何を伝えたいかを明確にすることが重要だ。
(2)プレゼンスキルついて
「4.序論」「5.本論」「6.結論」では、それぞれのパートの役割を理解して、プレゼンテーションをまとめ上げることが大切である。
序論
序論では、身近なテーマや興味のある話題、最新情報、驚くべきデータを出し、相手にインパクトを与えて心を掴む。
また、「メインテーマに近づいているな」と思わせて、気持ちをこちらに向かせることも重要だ。
(例) 最新商品についてお客様にプレゼンテーションする場合
店員 「こちらは先日ニュースでも話題になった商品です。売り切れとなり残念に感じた方もいらっしゃったのではないでしょうか。」
お客様(『うん、うん』などうなずいてプレゼンターに注目する)
店員 「本日は、その人気商品をさらにブラッシュアップした、最新バージョンをご紹介します。それは・・・」
お客様(『もっと話を聞きたい』という姿勢が見られる)
このように、相手が身を乗り出したり、聴衆の視線が集まるなど、さらに話を聞こうという姿勢が見られれば、序論は成功である。
本論
本論では、論点を整理し、わかりやすさを意識しながら話す。
伝えたい内容が多ければ多いほど、わかりやすく話さなければ相手に伝わらない。
プレゼンテーションに具体例を盛り込んだり、相手にとってのメリットを話して鮮明にイメージさせることが有効である。
結論
結論では、テーマに戻って、プレゼンテーション全体を振り返る。
「本日は●●についてご説明しましたが、ご理解いただけましたでしょうか?」
などという言葉を添え、このプレゼンテーションのテーマと何を伝えてきたかを確認し、相手の理解度の確認も行うことが重要である。
基本的なプレゼンテーションテクニック
プレゼンテーションには、様々なテクニック(伝え方の話法)がある。
ホールパート法
ホールパート法は、「全体」→「部分」→「全体」という形でプログラム(流れ)を構成する方法だ。
(例)家電量販店でテレビを探しているお客様への話し方
全体:「現在、非常に人気のある商品が3つあります。」
→ここでお客様の心理としては『3つとも知りたい』となる。
部分:「1つ目は~」「2つ目は~」「3つ目は~」と各商品を説明
全体:「この3つの中で気に入った商品はありますか?」とまた全体に戻る。
PREP法
PREP法は、「結論」→「理由」→「事例」→「結論」という形でプログラム(流れ)を構成する方法だ。
4つのステップの頭文字を合わせてPREP(プレップ)と言う。
Point(結論)
Reason(理由)
Example(事例)
Point(結論)
(例)
Point:「本日私が伝えたいのは、挨拶は大切だ、ということです。」
Reason:「なぜなら、挨拶ができないとその先のコミュニケーションが生まれず、信頼関係が構築できないからです。」
Example:「昔、挨拶ができない新入社員がいました。彼は挨拶ができないことで先輩からの信頼を得ることができず、指導される機会も十分に得られなかったため、1年後には同期に大きく差をつけられてしまいました。しかし、後輩ができ、後輩から挨拶されることで挨拶の大切さを学び、そこからは自身でも積極的に挨拶するようになりました。その結果、2年後にはチームリーダーを任されるようになりました。」
Point:「もう一度お伝えします。社会人として、そして人として成長したければ、挨拶を大切にすることです。」
※補足
多忙を極めるビジネスパーソンを対象にしたプレゼンでは、「結論ファースト」という言葉があるように、結論を最初に持ってきたプレゼンテーションが求められる。
Reason(理由)のところで、数字や図、表を使って話すと、より論理的なプレゼンテーションにすることができる。
まとめ
プレゼンテーションの目的は、「自分の思いを相手に伝えること」だ。
社員のプレゼンテーション能力が向上すれば、営業成績や受注率が上がり、最終的に会社全体の発展に繋がる。
まずはプレゼンテーションの基本とテクニックを知り、自分自身の言葉で効果的なプレゼンテーションができるようになってほしい。