「もっと主体的に働くようにならんかね」を解決する問題解決プロセス

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問題解決

近年、採用コストが上がり人員確保ができず、既存の社員の労働生産性を高めることが喫緊の課題となっている企業も多いのではないだろうか。

どうすれば社員の労働生産性を高められるのか。
そのためには、社員をより主体的にする、あるいは主体的に動く社員を増やすことが必要だ。

このページでは、主体的な行動に繋がる「問題解決プロセス」についてまとめる。
部下の育成にお困りなマネージャーや研修担当者はぜひ参考にしてほしい。

主体的な行動は達成感から生まれる

アメリカの臨床心理学者フレデリック・ハーズバーグは、社員の仕事に対する満足感をもたらす要因を、以下の2つに分類した。

 動機づけ要因・・・仕事に対して満足をもたらすもの
 衛生要因・・・仕事に対して不満足をもたらすもの

「衛生要因」にどれだけ働きかけて不満足を減らしても、満足度が増えることにはならない、という考えがハーズバーグの理論の特徴だ。

仕事に対する満足度が高まれば、モチベーションも上がり、仕事への取り組み方も前向きになっていく。
つまり、「動機づけ要因」を増やすことが、主体的な行動へと繋がっているのである。

代表的な動機づけ要因

「動機づけ要因」にはどのようなものがあるのか。
その代表的なものが以下の3つだ。

 ・達成感
 ・承認
 ・仕事のやりがい

中でも、「達成感」のような内発的な動機づけは、より強い影響を与えるとされている。

つまり、「達成感」を感じることで仕事に対する満足度が高まり、さらなる達成や承認を求めて自ら主体的に職務に励むようになっていく、ということだ。

達成感は問題解決から生まれる

脱出系イベントなどの謎解きイベントが人気を博しているのをご存知だろう。

娯楽小説においても謎解き要素は外せない要素であり、ミステリー小説は安定して多くの人に愛読されている。

私達は、もともと問題に立ち向かうのが好きなのだ。
そして、問題を解決することで、「達成感」を始めとする快感が得られるのである。

また、最終的に問題が解決できなくても、その挑戦自体に喜びを感じる人も多い。
あれやこれや頭を使ったアプローチの中に小さな発見や進展があり、そこからも喜びを感じられる。

問題解決に取り組まない理由

達成感が得られるとわかっていても、問題解決に取り組まない人も多い。

なぜ、問題解決をしないのか?
それは、「問題解決の手順を知らない」からである。

人は、知らない、経験したことのないことをするのはストレスを感じるものだ。

「失敗したらどうしよう」、「徒労に終わったら嫌だな」など、行わない理由はたくさんある。

問題解決プロセスを知ることの重要性

それでは、「問題解決の手順」について、自分の中で明確ならばどうだろうか。

経験のないことでも、具体的に、何を、どの順番で行っていくのかがわかれば、取り組む際のストレスは大きく軽減されるだろう。

そして、その手順で行った結果、問題が解決し、成功体験をすることで、問題に向き合うことへの抵抗感がさらに低下していく。

それを繰り返していくうちに、いつの間にか主体的に問題解決行動を取るようになっていくのである。

このようなサイクルを生み出すために、まずは問題解決プロセスを知ることがとても重要だ。

問題解決プロセスには共通の流れがある

問題解決のプロセスは無数にあるように考える人もいるだろう。

しかし、そのプロセスを一つ一つ見ていくと、驚くほどその手順に共通点が多いことに気づく。

その共通点を理解すれば、様々な問題解決の場面で応用していくための土台となるのである。

問題解決プロセスの流れ

問題解決のプロセスに共通する流れとは、以下の5つのプロセスだ。

 1. 広げて
 2. 深めて
 3. 見立てて
 4. 動かし
 5. 振り返る

問題解決プロセスの「広げる」って何?

ここでは、問題解決プロセスの最初の手順である「広げる」について解説する。

「広げる」というのは、問題の所在を探しに行くアプローチである。

<想像してみよう>

あなたのカバンの中から、嗅ぎなれない異臭がしてきた場面を想像してみてほしい。

非常に不快な匂いだ。我慢ならない。

きっとあなたはガサゴソとカバンの中を調べ、どこから匂いがするのか探すだろう。

探してもなかなか匂いの所在がわからないときは、カバンの中のものを一つ一つ取り出し、どこから匂いがするか探すだろう。

そして、匂いを発している物を特定し、それを取り除くなり、消臭スプレーを吹きかけるなり、何かしらの対処を考えるはずだ。

このように、問題の所在を探しに行くのが「広げる」という最初の手順である。

仕事での「広げる」の現状

仕事での問題は、先の匂いの例ほどわかりやすいものではないことが多い。

そのため、問題の所在を探すために、問題が起きている対象を様々な切り口で分解し、調べ、どこに問題があるのかを探しに行くことが必要だ。

この、分解して、調べ、問題の所在を探すことを「広げる」と表現している。

問題の所在を特定することは、当たり前に行われていることだと思われるかもしれないが、実態はそうではない。

仕事の現場では、往々にして、悪臭の出ているカバンの中身を「広げる」ことはせず、全体に消臭スプレーを吹きかけて問題解決した気になる、といった愚かしい行動が日常茶飯事に行われているものだ。

問題解決プロセスのポイント

問題解決プロセスの各段階について解説すると、以下のようになる。

 1. 広げて・・・問題の所在を特定
 2. 深めて・・・問題の原因を特定
 3. 見立てて・・・問題を解決する対策を検討
 4. 動かし・・・対策を実行
 5. 振り返る・・・実行した結果を評価

それぞれの段階についての理解を深め、その実行方法を知り、実際にやってみる。

それを繰り返すことで、問題解決に取り組むことへの抵抗感はだいぶ軽減されいくだろう。

そしてそこから「達成感」という内的な報酬を受け取り、ますます主体的に自ら考え、仕事に取り組んでいくようになるのである。

まとめ

問題解決プロセスには、王道とも言える流れがある。

その流れと、それぞれのプロセスをどのように行うかを知ることができれば、問題解決を自然と行うようになる。

そして、小さな問題解決から少しずつ達成感と自信を得ていくことで、社員は成長し、次の問題解決に主体的に取り組む姿勢が生まれてくるのだ。

あなたの組織にもこの問題解決プロセスを浸透させて、ポジティブなサイクルを作り出してほしい。

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