景気の先行きの見通しが難しく、事業の選択と集中について悩んでいる経営者や管理職は多いだろう。
このページでは、選択と集中が必要な理由と、選択と集中のポイントについてまとめている。
「迷ったら絞れ」をいつも頭の片隅に置いて、事業計画を考えてほしい。
Contents
顧客はイメージで選ぶ
顧客は、商品やサービスをイメージで選ぶ。
「有名だから」
「昔からあるから」
「多くの人が使っているから」
「テレビで取り上げられていたから」
「口コミの評価が良かったから」
というようなイメージを顧客に与えることができれば、大丈夫そうだと感じさせて選択に繋げることができる。
シェア1位が選ばれる
顧客はどれにしようか迷ったとき、NO.1のものを選ぶ。
シェア1位というのは多くの人が選んでいる結果であり、それが安心感となって次の購入に繋がるのだ。
またシェア1位の状態が長く続くと、ブランド名がそのサービスを代表する代名詞のような働きをする。
そうなるとその地位は確固たるものになり、簡単には揺らがなくなるのだ。
そのため、どんな事業でもシェア1位を目指し、顧客に安心感を与えるイメージを積み上げていかなければならない。
専門特化して顧客から選ばれる
しかし、シェア1位になるのはそう簡単にはいかないものだ。
シェア1位とは別の方法で顧客から選ばれるためには、専門性を高めるという方法もある。
人は専門店が好きで、専門店ならその分野のサービスについては大丈夫だろうと安心することが多い。
選択と集中で「絞り込む」
専門特化して顧客から選ばれるためには、選択と集中で「絞り込む」ことが必要だ。
「絞り込む」というのは、商品やサービスについてだけでなく、エリア、ターゲット、流通チャネル、営業手法、販促メディアなど、競争環境において「自社が勝てる土俵に絞って戦う」ということである。
絞り込む際には、ロジックツリーなどの思考のフレームワークを使い、細かく分解していくと良い。
絞り込むことで社内のリソースが集中するとともに、ポジショニングやイメージ戦略もしやすくなる。
その結果、競争力が強まり、市場におけるシェアを高めることができるのだ。
選択と集中のポイント
事業を絞り込むためには、以下について考えながら選択と集中を進めていくと良い。
「なにを」提供価値とするのか?
「だれに」価値を提供するのか?
「どうやって」価値を届けるのか?
「どこで」価値を感じてもらうのか?
「いつ」価値を感じるのか?
自社が勝てる土俵で戦えるように絞り込んで専門特化することで、結果的にシェア1位を目指すことができる。
選択と集中の確認方法
選択と集中で絞り込めているか判断するには、それを「一言で端的に言い表せるかどうか」を確認してみると良い。
絞り込めば絞り込むほどシンプルになり、一言で言い表せるようになる。
そしてその一言は、より顧客に伝わりやすい力強さを持っているはずだ。
事業拡大の条件
事業の選択と集中が成功してシェア1位になることができたら、次は事業拡大のステップになる。
事業拡大する際には、今勝てている土俵を広げないことがポイントだ。
事業の強みが顧客層なら顧客層を広げてはいけない。
事業の強みがエリアならエリアを広げてはいけない。
事業の強みが売り方なら売り方を広げてはいけない。
事業がうまくいっているときほど、「迷ったら絞れ」を思い出してほしい。
まとめ
ここまで、選択と集中が必要な理由と、選択と集中のポイントについてまとめてきた。
選択と集中を進める際は、「自社が勝てる土俵に絞って戦う」ことを目指すことが必要だ。
「迷ったら絞れ」をいつも頭の片隅に置き、シェア1位に向けて事業計画を進めてほしい。