企業内エリート教育の実際とポイント

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企業内エリート教育

エリート教育と聞くと良くない印象を持つ方も多いだろう。

良くないという印象は確かに正しい。実際日本で行われてきたエリート教育は、現在では効果がないものになっている。

だからこそ、経営者と経営者層を育成しようとしたら、正しいエリート教育を実施しないといけない。

全員に経営を学んでもらう余裕はないし、適材適所が企業の基本だからだ。

日本のエリート教育は?

日本らしいエリート教育とは次のようなものだ。

  • 本社に配属されて
  • 営業部門と人事部を経験し
  • 海外支社で2年間ほど勤めて
  • 本社に戻ってきて要職につく
  • あとは順調に昇進を重ねていく

大体このようなイメージではないだろうか? エリート教育というよりも、「出世街道」という言葉の方が使われているかもしれない。

レールがはじめから準備されていて、そこから落とされないことを最重要とするイメージだ。反対にレールから外れると、優秀であっても経営層に入ることはない。

順調に日本が伸びていた時代であればこれで良かったが、近年は成長率がほとんど0%になっている。

0%ということは、伸びている企業があるだけ、沈んでいく企業もあるということだ。

レールの上を走ってきただけの人材では、まず会社をまともに成長させることはできなくなっている。現場経験が少ししかなく、選抜者の入れ替えもほとんどないような状態では健全な経営者が育つはずがない。

経営者になるべき人材

経営者層にいてほしくない人材は次のとおりだ。

  • 短期的な施策しか持っていない
  • これまでの延長でしか物事を考えられない
  • 社内の評価を気にしてしまう
  • 後ろ向きな発言をしてしまう
  • 困難があったときに避けたり、見てみないふりをする
  • 責任から逃げて、自分のポジションを守る
  • 信念がなく、自分の立場や企業内を優先させてしまう
  • 失敗を避けて無難な道を行く
  • 仕事とプライベートは分ける

反対に、入って欲しい人材は次のような人物だろう。

  • 長期的ビジョンがある
  • これまでの延長ではなく、新規の軸やアイディアをて今日できる
  • 社内の評価よりも社外や情勢を見据えて判断ができる
  • 前向きで人を引っ張れる
  • 困難があったときに真正面から立ち向かえる
  • 責任を負える
  • 強い信念がある
  • リスクヘッジはしながらもリスクを取っていく
  • 24時間365日仕事のことを考えられる

結論的には「リーダーシップがある人材」ということだ。

経営層でなくとも、こういった人材は、新規プロジェクトをスタートさせるときや、苦しい事業を立て直す時、必ず必要になってくる。

エリート教育はこのように「困難な状況からでも成果が出せる人材を育てる」という方向に注力すべき状況だ。

失敗しない人材を育てても、強力な他社に太刀打ちはできないだろう。

エリート教育の基本

エリート教育のポイントは次の2つだ。詳細は色々あるが、とにかくこの2つが重要になる。

  • 徹底的な早期教育
  • 徹底的な経営実践

徹底的な早期教育

最低でも10年は経営者を努めてもらいたいと思ったら、50代前半でバトンを渡さなければいけない。20年間であれば、40代だ。日本の経営者は3,4年で変わることが多いが、大きな方向性を見据えて経営を行っていくのであれば10年はどうしても必要だろう。

そうなると40歳から経営者教育をはじめても遅すぎる。

若い時から選抜的に教育をし、選抜者を随時入れ替え、リーダーになるための訓練をしてもらわなければいけない。

GE社では前CEOのジャックウェルチ氏が退任する6年前から、36〜58歳の優秀な幹部23人に対して選考を開始している。もちろんこの時点から選抜を開始しているわけではなく、選抜的教育自体は20代からはじめられる。

入社して数年経った段階ですぐに開始をしなければ、まず間に合わない速度感だ。

実際、大手企業の創業者の多くは20代から経営を開始している。彼らの後を継ごうとするのであれば、20代から経営者としての意識を強くし、成長していかないとまず難しいだろう。

徹底的な経営実践

経営的な感覚は実際に経営してみないと身につかない。研修なども重要ではあるが、結局実際に経営してみて知識を経験に変えていくしかない。

だからこそ選抜的教育を行った後に実際の経営トップをやってもらうのが最適な手段だろう。

一番いいのは子会社の社長にして、能力を見極めることだ。結果とリーダーシップの両面からわかりやすく評価をすることができる。

独立採算制が前提になっている上で部署社長のようなものをやらせてもいい。できる限り部内に経理や人事などの担当もいる状態がベストだ。一つの会社を運用しているという状態にしないとやはり能力は測れない。

 

早期教育と経営実践で社内には経営経験がある人材が増えていく。もちろん外部に行ってしまう人材もいるが、それ以上に人という資産が会社に溜まっていくはずだ。

まとめ

日本ではエリート教育というととても響きが悪く聞こえる。平等主義な社会だからというのも理由のひとつだろう。しかし、悠長に平等に育てていては経営者を育成することはできない。

また、これまでの日本のようにレールの上を走る出世競争ではなく、実践的な経営経験が必要な時代になっている。

後継者を育てていきたいと考えているのであれば、早めの育成開始を考えてみてはいかがだろうか?

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