営業経験の少ない新入社員や若手社員は、営業テクニック以前に必要な基礎知識について知らないことが多い。
このページでは、営業基礎研修で押さえておきたい4つのポイントについてまとめている。
営業担当者やマネージャー、研修担当者はぜひ参考にしてほしい。
営業基礎1.「身だしなみ」
営業でまず大事なのは、身だしなみによる第一印象だ。
「身だしなみは他者評価、おしゃれは自己評価」と言われるように、おしゃれは自分のためのファッションであるのに対して、身だしなみはお客様に与える印象を考えた上での服装である。
身だしなみの基本は、「清潔感」「機能性」「調和」の三点だ。
営業基礎研修では、自身の身だしなみについて自覚できるように、ワークを通して自己評価と他者評価がどれほど違うのかを理解させたい。
営業基礎2.「正しい敬語」
営業は、どんなに商品知識が豊富で流暢に話せても、馴れ馴れしい言葉遣いでは成績を上げることは難しい。
営業基礎研修では、尊敬語や謙譲語、丁寧語、さらに美化語(お・ご)まで、正しい敬語を理解させ、自然に使えるようになるまでトレーニングしておきたい。
敬語には、相手との距離を縮める役割や、信頼関係を構築する役割、そして社会人としての常識があることを伝える役割がある。
正しい敬語を使えるようになり、言葉遣いに自信が持てるようになれば、臆することなく目上の人とも話すことができ、信頼関係が生まれることで営業しやすくなるだろう。
営業基礎3.「意識はお客様へ」
営業は、うまく話そうとすればするほど、相手に伝わらないことが多い。
うまく話そうすると意識のベクトルが自分向きになってしまい、「緊張したらどうしよう」「よく見られたい」「恥をかきたくない」というような営業には関係のない考えが芽生え、その結果、本来伝えたい内容が伝わらず、営業が失敗に終わってしまう。
営業基礎研修では、「お客様の力になりたい」「お客様に幸せになってほしい」というように、意識をお客様に向けることの大切さを理解させたい。
お客様向きの意識を強く持って話せば、営業は自然とうまくようになる。
営業基礎4.「クロージングの手順」
営業で避けて通れないのがクロージングである。
営業がうまくできない人は、破談になることへの恐怖心からクロージングを躊躇してしまうことが多い。
クロージングは、タイミングよく、適切に「買ってください」を伝えることが必要である。
そのためには、「見極める」「確認する」「対処する」の3ステップを踏むことが有効だ。
まず、お客様が買ってもいいかなという状況になっているかどうか、バイイング・シグナルを見極める。
例えば、細かい質問が増えてきたり、顔の表情に柔和になる・険しくなるなど変化が出てきたり、無言で考え出したりというサインがバイイング・シグナルだ。
次に、テストクロージングを行い、購入するか、まだ迷っているか、それ以前の状態かを確認する。
例えば、支払い方法や商品納期日の確認など、購入を前提をした質問を投げかけて反応を確認するのが有効だ。
最後に、「買ってください」を伝えてきちんと対処する。
対処のタイミングは、テストクロージングの反応を見て決めなければならない。
営業基礎研修では、クロージングのロールプレイを繰り返し行い、営業に対する抵抗感を減らし、自信を付けていくことが効果的である。
まとめ
ここまで、営業基礎研修で押さえておきたい4つのポイントについてまとめてきた。
トップ営業パーソンは、基本を押さえた上で、必要なスキルを磨き、実践している。
新入社員や若手社員には、まず営業基礎研修で基本を身に付けさせた上で、自信を持って営業できるようにスキルアップを進めてほしい。