【教育担当者向け!】人材育成のPDCAの回し方

人材育成のPDCA
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

たまたま実家に帰ったときにさらめしというテレビ番組がやっていた。サラリーマンの昼食を追いかけるというシンプルな番組内容で人気らしい。

その番組内で、新入社員が毎日自分で作ったお弁当を持ってくる企業が登場した。人材育成の一環のようだ。

その企業は食品スーパーだったため、食品に触れさせたり、買い物をすることで、職場に感心を持ち、いい影響を与える存在になってもらいたいという気持ちから実施しているとのこと。

新しく担当になった新卒研修責任者が決めたらしい。実際、食品を扱う会社の人材育成としてはかなり効果的なんじゃないだろうか? なかなかこういった研修は思いつかない。理にかなっているし、人材育成担当の方が優秀なのだろう。

が、しかし、これが本当に効果があるのかというのはチェックしてみないとわからない。

人材育成のPDCA

PDCAサイクルを知らない人はいないだろうが、人材育成に関してはほとんどの企業でPDCAが回せていない。

マーケティングであれば、広告の費用対効果を追いかけて、アクションプランを変更していくのは普通だ。

営業の手法だって、セミナーのやり方だって、事務作業の処理速度だって、効果がなければ変えていくだろう。

PDCAをしっかり回していなくても、そういった風に自浄作用で修正がかかっていく。

しかし、人材育成では、なかなかそういう感じになはならない

上記のお弁当による人材育成も、実際に効果が出ているかはわからない。「なんとなく良さそう!」という感覚論のまま進んで行くはずだ。

ご存知の通り、人間の感覚ほどあてにならないものはない。特に担当者の感覚ほど当てにならないものはない。次々に出ては消えていく新商品の数々を見ればわかるだろう。担当者は「これは当たる!」と思ってリリースするが、7割方外れるのが常だ。

だからこそ、人材育成でもPDCAを回さなければいけないし、これによってしか改善はされない。

人材育成のPDCAとは?

Plan:計画

人材育成におけるPlanは教育の体系や、もっと上流の人材育成の方針を固めることだ。

また、小さい範囲でいうと、研修の目的や内容を確定させて、そのスケジューリングを組むこともPに当たる。

研修のスケジュールなどは決める企業が多いが、写真がどういう状態になってほしいというゴール地点を決められていない企業はとても多い。

気持ちはわかる。作るのは大変だ。

1年目はここまでできて、2年目はここまでできて、マネジメント層はこういうことができて・・・というのを明確化するのは骨の折れる作業だ。また、そもそも刻一刻と変わると感じられる方も多いだろう。

しかし、それでも計画は必要だ。なぜなら、計画がないと、と改善がないからだ。

計画なしでGOをすると、良かったのか悪かったのかの判定がつかなくなる。軌道修正を図るためには、どこに行き着きたいのかを明確にしないといけない。

企業全体の年間目標などと同じだ。人材育成単体でもしっかりと作るべきだ。

Do: 実行

Planを決めたら、続いてDoだ。

Planを立てるのは大変だが楽しい作業である。しかし、ここに意味があるわけではなく、Doに意味がある。壮大な計画を練ったが、結局は運用せずに、計画倒れというのはよくある。

なんらかの理由があってPlanをボツにするのは構わないが、理由なく使われないのが一番費用の無駄だ。そしてとても悲しい。

必ずやらなければいけないのは、計画の段階で実行者のトップを巻き込んでおくこと。そうしないとなかなか実行されないし、強制力で実行したとしても3ヶ月はつきっきりでチェックをしなければいけない。

これはかなりの手間だし、結果的に効果的な教育ができないこともよくある。

それであれば、計画の段階で一緒にやっていくべきだろう。「発案者は自分の意見を実行する」というのは真理だ。

 

ここまでもできていなければもちろん大問題だが、大手企業や教育熱心な企業に関してはDoまでは実施することが多い。

最大の問題は問題は次だ。

Check:効果測定

教育を実施した後にその教育の効果を測定している企業はどれくらいあるだろうか?

感覚的にはほとんどない。

ただ、これは教育担当だけの責任という訳ではない。売上などは目に見えやすく費用対効果がわかりやすいのだ。

人材育成において最終的な指標となるものは2,3年後の売上や利益になってくるが、これはなかなか測りにくい。

しかし、測りにくいからといって、感覚論で全てやるのは危険だ。担当者はどうしても自分が考えた方法論を過大評価する傾向にある。

教育で使えるCheckは次の通りだ。

  • テスト
  • 資格取得
  • 育成担当者の評価
  • 上長のによる before after 評価
  • 同僚による before after 評価
  • テスト
  • 自己評価
  • 育成後のKPIの評価

などを複数組み合わせて評価するのがいいだろう。それぞれメリットデメリットがあるのでそれらを考慮しつつ、100%ではなくともCheckプロセスを走らせることに意義がある。

そして、その結果を真摯に受け止めることだ。ここは、とても難しいがはを食いしばって、そうする努力をしよう。

Action:行動

最後はアクションで軌道修正をする。

Checkをした結果うまくいっていることがわかったら、担当者だけではなく、全員が何をやっているかわかり、それを改善することができるようにSystem化する。

これが人材育成のPDCAで、とくにCは色々な角度からなんとか評価をする必要がある。各ケースでのソリューションはある程度あっても、評価方法は確立されていない。今後も向こう10年は難しいだろう。

見える化したPDCAシートで改善を

人間の考え方や思いは数ヶ月もすれば変わってくる。

きちんと文面に落として、Plan・Do・CHeckを回すことでその企業ごと、その部署ごとの最善に近い教育体系が出来上がってくるはずだ。

担当者が変わった瞬間にガラッと変わる従来の教育システムではなく、会社の長期的な成長のためにもPDCAを回した上での採用の人材育成を試していきたい。

あなたの会社では人材育成の PDCAが回っているだろうか?

もし、回っていなければ、PDCAのシートを見える化して、実施してみるのはいかがだろうか?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

このページの続きや関連ページは下記から一覧で確認できます。

SNSでもご購読できます。

コメント

コメントを残す

*