効果的に部下を育成するためにかかせない9つのポイント

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部下を育成するためにかかせないことはなんだろうか?

あなたに部下がいれば、常に彼らに成長してほしいと思っているだろう。

このページでは部下を育成する上で必要なポイントについてご紹介した。「部下の育成について悩んでいる」「注意点を知りたい」という方には参考になるだろう。

部下を育成するための9のポイント

ポイントその1 人事ミッションを立てる

まずは、人事全体としてのミッションを立てる。企業ミッションがなければこちらを先にした方がいいが、権限がなければあなたが関与する部門の人事ミッションだけで構わない。

もっと言えば、自分および自分が見ている部下全体だけでもいい。こういう人物像になってほしいというのをまずは明確に定める。

  • 「全員が経営を考えられて、売上だけでなく利益も重視して行動できる経営的人材」
  • 「ひとつの目標に向かって全員が協力して進む協働企業」
  • 「学び至上主義」・・・弊社はこれだ

など、会社の方針に合わせて決める必要がある。

下記ページで詳しくご紹介している。

ポイントその2 各人の人事目標を立てる

各々の部下に最終的にどうなってほしいかを明確にする。

これをしないとあなたの部下はゴールがないマラソンを走りだすようなものだ。

新入社員であれば1年後の、ある程度年月の経った社員であれば3〜5年後にこうなっていてもらいたいという人物像を具体的に示す。

そして、そうなってもらいたいという理由も含めてしっかりと説明する必要がある。

ゴールが提示されれば、人間はそこに向かって走っていけるものだ。とにかくまずは人事目標を定めることだ。

伴って、その目標に向かうために現在抱えている課題をしっかりと共有する。そうすることによって、課題を克服し、進んでいくモチベーションになる。

ポイントその3 目標は分解する

大きな目標をどん、と渡してもほとんどの人は真っ当には動けない。目標をスモールステップに分解すべきだ。

例えば、マーケティングをマスターするという目標があったとしよう。目標が大きすぎて何をしていいかまったくわからないはずだ。

マーケティングが担当できるようになるというのであれば、

・ダイレクトマーケティング
- DM等のクリエイティブが作れるようになる
- クリエイティブの良し悪しが判定できるようになる
- 効果を測定して修正ができるようになる
- etc

・Webマーケティング
- サイトについて理解する
- リスティング広告について理解する
- SEOについて理解する
- etc

などのように分解をしていける。それぞれをいつまでにどの程度できるようなればいいのかを説明すれば、自主的にも学習を進めやすくなる。

ポイントその4 個人面談を実施する

個人面談を月次で実施するべきだ。

個人面談は部下を育成する上で明らかに効果的な手段だ。コミュニケーションの回数も増えるし、結果目標を毎月必ず追いかけることができる。

1月に30分だけ1対1で会話する時間を持とう。

ただし、個人面談は叱る場でも評価する場でもなく、褒めて進捗のアドバイスをする場だ。個人面談そのものがストレスになってしまうと、悪循環になり辞めてしまう可能性が上がる。

個人面談については下記で詳しく説明している。

ポイントその5 行動を変化させる

部下に対して「気合が足りない」「努力が足りない」「遅刻が多い。たるんでいる」などと怒る人は多い。

言っていることはもっともなことが多いが、これはほとんど効果がない叱責だ。学生時代でも遅刻が多いと怒られた人が、その後遅刻がなくなった思い出はないはずだ。

意識を変化させることはできない。時間をかければできるが、一、二度叱った程度で直るようなものであれば、すでにやっていないのだ。

これに対応する手段は2つしかない。

ずっと言い続ける

ひとつはずっと言い続けること。とにかく言い続ける。そのうち浸透してくるので、行動も変わってくる。

ミッションの浸透などはこれをやる以外に手段がない。

行動を変化させる

もうひとつは行動を変化させる方に考えをシフトすることだ。

意識を変えようと思うのではなく行動を変化させよう。行動は物理的な動きなので変化をつけやすい。これが継続的に行われ、習慣化すると、意識も変わっていく。

遅刻をするのであれば、30分前を始業時間にしてしまえばいい。もちろんあなたも早く来る。人材を育成するために本気を見せるときだ。その時間に遅刻しても、本来の始業時間には間に合う。本質的な解決にはなっていないが、これは効果的で、上司に申し訳なくなり遅刻がなくなっていく。

新しいアイディアの提示がないと思えば、提案書のフォーマットを渡して2ヶ月後までに5個出してほしいと指事を出せばいい。なんとか考えてくるだろう。それがどんなに程度の低いものであっても、徐々に徐々に慣れていきレベルは上がってくる。

ポイントその6 経験で学習させる

研修も大事だし、本やセミナーへの参加なども大切だ。

しかし、それだけでは知識が充実するだけで結果には結びつかない。実際に結果に結びつくのは、経験を通した学習だ。

いわゆる経験学習が人の成長には直結する。

とくに成長するために欠かせないのは、自分がやったことがない新しい仕事に取り組んで、そこで試行錯誤をすることだ。これほど経験値が溜まることもなかなかない。

これはタイプにもよるので、ストレス耐性が弱い人にはやってはいけないが、「自分がやらなければいけなくて、誰にも聞けない、完全新規のタスク」は特に人を成長させる。

なんにせよ新しい仕事、自分のスキルよりも難しい仕事は人を成長させる。部署の経営状態にもよるし、仕事量にもよるが、極力新規タスクをふれるように意識をするべきだ。

弊社で言えば、入社3ヶ月の新人に完全新規の「小学生向けプログラミングスクールのコンテンツ制作・授業・運営」を任せてみたが、自分の全力以上のものを振り絞ってなんとか形にしてくれた。自信がつき、一気に成長したように感じている。

ポイントその7 マニュアルを作ってもらう

部下に自分が体験した新しい仕事についてマニュアルを作ってもらうというのも大事なポイントだ。

マニュアルを作ると自分がよくわかっていなかった部分が見えて来る。言語化できなければ再現性が低いが、言語化して、『理解』してしまうと再現性が高くなる。

また、マニュアルを作ることで、定式化とシステム化という意識が芽生えていく。自分が作ったマニュアルなので人に教えたいという欲求も出てきて、自分の部下に対しての教育も積極的にできるようになっていく。

ポイントその8 現在どのスキルを伸ばすべきかを把握しておく

部下の育成を考えたとき、すべてのスキルを一度に伸ばすことはできないのはご存知の通りだ。教える順番を考える必要がある。

その参考になるのがカッツ理論だ。詳しくは下記で解説している。

新人であればテクニカルスキルとヒューマンスキルを、30代の社員であればコンセプチュアルスキルの強化をしていく必要がある。

ポイントその9 PDCAを回す

人材育成はどうしても経験則に頼りがちになる。

陳腐な言葉で申し訳ないが、実際に、「時代は急激に変化」している。30年前の10倍から100倍は経営が難しくなったと言われるような時代だ。

そんな中で自分の経験だけを頼りにして教えていても限界はすぐにくる。unlearning(使えなくなった知識を除去)して新しい知識を補充していかないといけない。

そのためにも部下への教育でPDCAを回すべきだ。回して回して、よりよい教育方法、よりよいアドバイス、よりよい指針を作っていかないと事業に未来がなくなっていく。

PDCAは上司であるあなたが部下のためにしなければいけないことだ。

まとめ

このページでは部下の育成についてまとめてきたがいかがだっただろうか?

この9つのポイントは時代によって変わるものではなく、普遍的なものばかりまとめている。ぜひ、人材の育成に役立てていただければと思う。

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